生駒聖天宝山寺初詣(6)/近鉄生駒鋼索線
2010-01-15


「近鉄生駒鋼索線」などと書きますと何それ?みたいな事になってしまいますが、通称「生駒ケーブル」です。  今年も宝山寺参詣のために往復ともケーブルに乗りました。


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 ケーブルカーの車両に乗務するのは車掌さんです。運転士は宝山寺駅に居て、そこに設置してある巻き上げ機をコントロールします。車掌さんは、ドアの開け閉めや非常の際の対処のためなど、普通の鉄道の車掌さんと同じ任務を負っています。
 この写真の車掌さんはとても愛想の良い方で、たまたま行きも帰りもこの方だったので、帰りは仕事のお邪魔かと思いつつも、話しかけてみました。この宝山寺線や山上線の古い車両のことや保存場所などを良くご存知で、私だけではなく反対側にいた親子連れの子どもたちにも、自動車の渡れるケーブルカーの踏切は珍しいんですよなど話されていました。


[LINK] (禺画像])
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 その珍しい踏切がこれです。鳥居前3号踏切。ちょうど上り下りのケーブルカーが行き違いをする複線区間に設けられていますが、実はこれには意味があるとのこと。

 下の二枚の写真を見てみてください。


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鳥居前3号踏切。


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鳥居前2号踏切。


 生駒ケーブル宝山寺線は、1号線、2号線と、単線のケーブル軌道が二つ並べられている構造ですので、それぞれ一見、複線、行き違い区間は複々線に見えますが、そうではありません。  さて、複線区間だとそのレールの間を通るケーブルは1本だけですが、単線区間だと2本のケーブルが通っています。と言う事は2本通す幅のある溝が必用になるわけで、そうなると自動車のタイヤがケーブルに接触してしまうしまう恐れがあるわけです。ですから、自動車が渡れる踏切は、行き違い区間に設けられている訳ですね。

 もうひとつ面白いことを。上の写真の踏切、片方のレールが隙間なく埋め込まれていますね。これはこの上を通過する車輪にフランジがなく、ただのローラーみたいな形状をしているからなんです。反対側の車輪はちゃんとフランジが付いて溝になっており、これでレールを挟んでいます。なぜ、そんな構造になっているのかというと、行き違い区間の分岐から可動する部分を省くためです。

その説明はこちら[LINK]に詳しく説明されています。


[LINK] (禺画像])
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 こちらが鳥居前2号踏切の全貌ですが、素晴らしいロケーションです。この右手のお屋敷。門を出たらすぐにケーブルカーの踏切です。こんなお屋敷に住んでみたいものです。


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