隣町の養蜂家
2009-10-20


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私市駅から月輪の滝を経由してくろんど池に向かう時、歩き始めてすぐ左手に養蜂家があります。茨木養蜂園と云って、大阪で唯一の移動養蜂業を営んでいる家です。

 小学校の時に遠足で通りがかったときから、養蜂家のあることは知っていましたが、実際にここの蜂蜜を買い求め、食べ出したのはそう昔の事ではありません。台所に常備して無くなったら自転車に乗って買いに走るなんてことをしだしたのは、それこそ自転車に本格的に乗りだしてからの話しです。

 考えてみれば、隣町に養蜂家があり、そこの蜂蜜をもとめて食べられるなんてのは、なかなか素適な事です。ちょっとした幸福であるなぁと常々思います。
 養蜂家の前を通ると、時々巣箱が置いてあって、ミツバチが飛んでいる時があります。それを見るにつけなんとも云えない「農」の雰囲気を感じます。


より大きな地図で 茨木養蜂園 を表示

 さて、蜂蜜の販売はここではなく、私市駅を下りて左手すぐの「喫茶がんび」のみでされています。(上記地図にも記載あり)喫茶店に蜂蜜販売店が併設されているのですぐにわかります。ハイキングシーズンには駅前に蜂蜜の露店が出ている時もあります。
 蜂蜜の種類はアカシア・れんげ・百花蜜、春にはさくらの蜂蜜も販売されています。アカシアはあっさり、れんげは濃厚、百花蜜は複雑な味わいで深みがあります。桜も比較的濃厚でほんのりと桜の匂いがします。
 蜂蜜には滋養があり、病気の時などにも良いものです。我が家の老犬も時々痰が絡むのかよくむせこみますが、蜂蜜に大根を漬けたシロップをのませてやると、治まります。人間の私達もホットケーキやトーストにかけたり、ヨーグルトといっしょに食べたりしています。

 娘が乳児の頃にもやはりよく咳をしましたので、蜂蜜と大根のシロップを飲ませましたが、当時我が国では一歳未満の乳児に蜂蜜を食べさせてはいけないという事が公式に発表されておらず(米FDAでは1978年に勧告を出している。なにをしていたのか?当時の厚生省)なにも知らずに結構与えていました。とりあえず、無事に大人になったので幸いでした。
 蜂蜜にはまれにボツリヌス菌が含まれている事があり、ボツリヌス菌への抵抗が弱い乳児期には、菌が体内で発芽しその毒素によってボツリヌス菌の食中毒を発症する事があります。娘の生まれた1986年にこの症例が発生し、厚生省は押っ取り刀で翌'87年に1歳未満の乳児に対する蜂蜜の摂取を避けさせるよう指導します。

 昨今の蜂蜜ブームで消費も増えているのだとは思いますが、ブームによって多種多様な蜂蜜が供給されるとその中にまだ未知の危険をはらんでいるものもあるかも知れません。長い年月食べられている食品と言えどもこのような事例があった事ですし、知識と情報のアンテナはしっかり立てて、美味しい蜂蜜を頂きたいものです。
[食べもののこと]

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